定例会実施報告
平成27年 6月10日(水)
全国設備業IT推進会 第10回定時総会 報告
6月10日(水)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、当会「第10回定時総会」を開催しました。
【第一部】
犬養会長が、ご挨拶のあとに引き続き議長を務められ、議事進行されました。
現在の推進メンバー51社中、出席23社と欠席含む委任状9社で定足数を満たし、第1号議案から第5号議案まで、全ての議案が滞りなく満場一致で承認可決されました。
【第二部】
はじめに、犬養会長よりご挨拶をいただきました。
「中小企業、設備業の現況としては、3月頃から政府の補助金支援などが増え、情報の伝達が速いのは良いが、忙しい時期が集中し資材が不足したり、また急に暇になったりと波が大きい。そのような中で当会は、しっかり情報提供をして世の中の流れに乗ることと、その大きな流れの隙間に気をつけながら今期は活動していきたい。」
次に、井上幹事長より「第9期活動報告」が発表されました。
犬養会長(タイセイ電工株式会社)
井上幹事長(石田データサービス株式会社)
- 組合収益モデルの推進強化
組合・組合員・当会協賛メンバー相互のメリットを考え、モデル組合での運用を進めました。
・埼玉県電気工事工業組合様 施工証明書CADシステムを斡旋(9月販売開始)
・東京都管工事工業協同組合様 流量計算ソフトを開発支援(3月販売開始)
・協賛会員製品・サービスの募集開始 - 一般社団法人コンピュータソフトウェア協会へのアピール
一般社団法人コンピュータソフトウェア協会内に「中小建設業・設備業IT推進研究会」を設立し、協会会員400社に対して当会の活動をご紹介、協賛会員を募集しました。
- 設備業界の課題解決のための取り組み
運営委員会の皆様から課題を確認しながら進めました。
人材確保、育成、技術継承への支援
・全日本電気工事業工業組合連合会様 作成動画の周知活動に協力
関連省庁とのパイプ作り(経済産業省、中小企業庁他)
・議員連盟立ち上げのための国会議員との意見交換会実施(8/25)
・議員会館にて第98回定例会開催(4/14)
・中川衆議院議員によるマイナンバーについての講演、
中小企業庁による助成金の説明及び国会見学を実施
続いて、粕井事務局長より「第10期活動計画」の発表がありました。
粕井事務局長(株式会社システムズナカシマ)
第10期活動計画
- IT化に関する補助金、助成金の活用支援
・情報収集及び情報提供
・活用事例紹介
・専門機関と連携した取得支援(有料) - ITを活用した設備業界の人材育成と教育支援
・人材確保、育成、技術継承への支援として動画、ライブセミナーのコンテンツ作り
・国会議員、経済産業省、中小企業庁への働きかけ - 設備業界に特化したマイナンバー制度への対策と支援
(平成27年10月よりマイナンバーの配布開始)
・当会や、中小建設業・設備業IT推進研究会での情報を集約し配信
・組合、組合員に対して有益なサービスの提供
・設備工事店向け マイナンバーのセキュリティ対策のご紹介
→ 小規模事業者向け マイナンバー管理用USBメモリー「マイガード」
上記重点施策の他、「新規会員募集と既存会委員への周知活動」「運営委員会との協働による活性化」「会員向け特典の更なる充実」についても継続して取り組んでまいります。
有料会員制度、有料サービス等も検討します。
また、他団体や各省庁、メディアとの連携を強化しながら有益な情報を提供していきます。
「組合活動事例発表」では、当会会員の組合様にご協力いただきました。
「電気工事CADコンクール大会事業報告」
~組合と全国設備業IT推進会との連携について~
発表者:大阪府電気工事工業組合 理事 松倉 靖浩 様
関西電気工事工業会青年部連合会 会長 林 靖貴 様
関西電気工事工業会は、関西の2府4県(大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山)で活動している電気工事工業組合により組織されています。
ー 全日電工連 関西ブロックでの取り組み ー
昭和59年より、電気工事業の配線設計、作図能力の向上のため、「配線設計技能コンクール」を開催。
平成25年度の第30回大会(和歌山)をもって当コンクールを終了し、技能競技大会へと移行。
歴史ある「配線設計技能コンクール」の発展的取り組みとして、関西電気工事工業会 向山会長の諮問を受け、同青年部連合会の林会長が試行的に、平成27年「電気工事CADコンクール大会」を開催されました。
→ 平成27年2月14日「電気工事CADコンクール大会」報告はこちら
「電気工事CADコンクール大会」では、電気設備の品質向上を目的として、全国的に展開されている「施工証明書兼お客さま電気設備図面」の設計・作図を課題とされました。
事前に問題を配布し、基本的な設計を自身の使い慣れたCADで行い、大会当日に設計変更することで、CADオペレーションや電気設計のスキルを審査する内容で、2府4県より11名の選手が参加されました。
この大会を通して、電気工事業とCADの関わり、電気設計についての問題点が見えてきたとのことです。
そして、金賞受賞の方が使用されていたCADが、当会事務局であるシステムズナカシマのCADシステム「ANDES電設Win(組合モデル)」であったことから「施工証明書作成に特化した機能を備えている」とお褒めの言葉をいただきました。ありがとうございます。
また、当会との連携として、大阪府電気工事工業組合 美章園支部のパソコン同好会が紹介されました。
この会は、パソコン関連の情報交換、勉強を一緒にするための集まりですが、一番メインの課題は「パソコン同好会に参加するうちに自然とCADが使えるようになる」ことでもあり、毎月開催されています。
当会を通しての電気工事業に特化したCADソフトの開発も大変役立っているとのお話でした。
電気工事CADコンクール大会事業報告
(左)大阪府電気工事工業組合 理事 松倉 靖浩 様
(右)関西電気工事工業会青年部連合会 会長 林 靖貴 様
「東京都電気工事工業組合の将来に向けたビジョンと中長期事業計画の策定」
~東京都電気工事工業組合 組織活性化委員会~
発表者:東京都電気工事工業組合 理事 桧山 義則 様
都工組 組織活性化委員会では、21地区の代表者と理事の方々とで約30名程が集まり、現在の組合に対しての話し合いが行われました。
研究の進め方としては、専門家から経営学の基本理論や技法の講義を受けたり、7回に分けたグループワーク演習により、組合本部、各地区本部、個々の組合員に向けた課題解決の方策を考察し、事業計画素案の策定を進められました。
- 現状の課題
・組合数の推移:昭和53年をピークに継続的に減少、現時点ではピーク時から半減している
加入促進の具体的な活動内容が不明確である
・組合の今後のビジョンが描かれていない
・「当組合は何を事業とするのか」の定義が曖昧
組合員に対するメリット、事業コンセプトが不明確である
・組合事業が組合員まで伝わっていない。都工組全体で事業に取り組む必要がある
・組合の社会的認知度が低い
・組合、組合員の高齢化問題、後継者問題
・組合員と非組合員の差別化 等 - 目的
組合員数の大幅な減少への歯止めと組織の運営方法や活性化方策等の検討
・組合員の減少を防ぐための対策
・組合の中長期事業計画案の策定 - 中長期事業計画案
【B to B戦略提携事業】組合員に対する仕事の斡旋と組合収益獲得
【組合員サービス事業】組合員間の事業協力と各種サービスの提供
【事業承継・人的資源管理事業】人材(後継者)育成と組合幹部の育成
今後については、「実態として機能していないことから一つ一つ課題解決をしていきたい。都工組は、東京都における電気工事の中枢として機能していくことが肝心であり、都民の安全安心を守る団体として社会的に認められ、将来的には社会や組合員から頼りにされる組合を築きあげたいと考えている。全国設備業IT推進会にも協力をお願いしたい。」とのご要望をいただきました。
東京都電気工事工業組合 理事 桧山 義則 様
都工組の将来に向けたビジョンと中長期事業計画の策定
「外国人技能実習生斡旋事業について」
発表者:ASEANTEC協同組合 会長 梶 英正 様
ASEANTEC協同組合は、平成24年に太陽光発電設備の共同展開を目的に登記された「ソーラー・エコ協同組合」から名称を変更し、建設業、設備業、製造業における労働力不足解消を目的として、フィリピン人を中心に外国人技能実習生の受け入れと斡旋を行う活動を進めています。
- 組合員企業
株式会社梶岡設備(管工事業)
タイセイ電工株式会社(道路照明工事業)
樋渡電気有限会社(電気工事業)
有限会社熊三電工(電気工事業)
株式会社難波塗装店(外壁塗装業)
高山産業株式会社(LPG、溶材販売業)
株式会社茂山組(太陽光設置、建設業:新規加入)
株式会社中原製作所(製造業)
ナカシマプロペラ株式会社(製造業)
株式会社システムズナカシマ(システム開発業:事務局) - 今後のスケジュール
・フィリピンでの現地調査
・岡山県内での実習生雇用実態調査
・専任スタッフの新規雇用
・参画企業の募集
・職業紹介責任者の確保
・日本語教育体制の構築と住居の確保
今後の進捗については、全国設備業IT推進会のHP等でも報告してまいります。
ASEANTEC協同組合 会長 梶 英正 様
外国人技能実習生斡旋事業について
その後、休憩をはさみ、10年の節目となる当会のご紹介と、基調講演が行われました。
「全国設備業IT推進会 10年のあゆみ」
発表者:橋本副幹事長
全国設備業IT推進会は、会員の皆様、パートナーの皆様に支えられて、今年で第10期を迎えました。
16社でスタートした協賛パートナーは、第10期で51社となりました。
会の活動に賛同いただく組合も 180組合 11,566社から、1,180組合48,468社へ増えました。
セミナー活動も全国で勢力的に行い、累計1,000回以上実施しています。
今後は、マイナンバー対策や人材不足対策に向けても取り組んでいきます。
マイクロソフト株式会社と株式会社システムズナカシマが幹事となり「岡山経革広場推進協議会」を設立。岡山市の後援で「岡山経革広場」オープニングセレモニーを開催。 岡山県電気工事工業組合青年部、岡山県管工設備協同組合青年部 等、組合との交流を深める中、設備業界全体のIT活用促進を目的に行動を開始。 |
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2006年 | 全国の設備業の方々のIT活用を支援する目的で「全国設備業IT推進会」を設立。 設備業界でのIT活用や組合活動などの情報を配信する「設備経革広場」運用開始。 各地でスキルアップセミナーを開催。 東京都管工事工業協同組合主催「管工機材展」にてPR活動を実施。 |
2007年 | マイクロソフトの全面的支援により、当会主催「ITソリューションフェア」を全国各地で展開。 社団法人日本電設工業協会主催「電設工業展」にてPR活動を実施。 当会のマスコットキャラクター 設備屋の娘「せつ子」ブログ開始。 組合事務局からのご要望で生まれた「NetMaster」の運用、無料提供を開始。 |
2008年 | 埼玉県電気工事工業組合主催「ITソリューションフェア 2008 in 埼玉」を実施。 この年以降毎年恒例となる「ソリューションフェア&セミナー2008in 岩手」を実施。 |
2009年 | 活性化分科会で新たなサービス「提案商材&経費削減サービス」を提供。 |
2010年 | 全国8箇所でITセミナーとIT製品の展示を企画。 「設備業ITフォーラム2010」を実施。 |
2011年 | 橋本総業主催の「復興みらい市」に参加。 バックアップサービスやソフトウェアを集めた「設備組合クラウドサービス」を開始。 |
2012年 | クラウドを設備業で活用するために「寸劇クラウド活用セミナー」を実施。 エコをテーマにした提案型技術営業への支援「岡山ソーラー・エコ協同組合」発足。 協賛パートナー同士の連携も加速、「協賛パートナー交流会」を実施。 |
2013年 | 「組合ホームページ無料作成サービス」開始。現在、56組合で利用されている。 |
2014年 | 「意見交換会」開催。現場の生の声を聞くことで設備業の方々と業界の情報を共有。 |
2015年 | 衆議院第一議員会館で定例会を実施。 補助金や地方創生の取り組みを学習。 【今後の展開】 ・IT化に関する補助金、助成金の活用支援 ・ITを活用した設備業界の人材育成と教育支援 ・設備業界に特化したマイナンバー制度への対策と支援 |
全国設備業IT推進会 10年のあゆみ
橋本副幹事長(株式会社システムズナカシマ)
【基調講演】
演題:「建設業におけるIT化の実態と将来」
発表者:株式会社オラン 代表取締役社長 木内 里美 様
企業内でのITテクノロジーの進化の流れから先をみることで、建設業のITの現状、今後の課題について解説いただきました。また、「2050年から日本は苦しい社会になっていく。今できることからやっていきたい」と活動されているプロジェクトについてご紹介がありました。
- テクノロジーから時代を俯瞰する
企業のITの変遷
ネット時代に始まる激変
変わらぬIT部門の特異性 - どこか変な日本のIT
会社のシステムが危ない
経営トップの影響力と責任
リスクを取らない発注者
リスクから逃げる受注者 - 建設業のIT、現状と将来
建設業の現状と将来
建設業の情報投資は?
建設業の情報システムの特徴
中小企業のIT投資 - 「T建設」の情報システム
今でこそ競争力に
成果は組織のスリム化
二つの改革プロジェクト
フィロソフィーは「持たざる経営」の実践
そして現場のために - ネット社会の懸念
ガムが売れない!?
守りきれないセキュリティ - 強い日本であるために始めたこと
システムイニシアティブという活動
CIO賢人倶楽部という活動
Innovation cafe が熱い!
一流社会人を目指す子供教育
【今後の予定】
「Innovation cafe」
7月15日(水)秋葉原コンベンションホールにて
200人規模の無料Cafe Vol.2を開催予定。
「特定非営利活動法人システムイニシアティブ協会」
8月27日(木)青山ダイアモンドホールにて
300人規模の無料カンファレンス開催予定。
【プロフィール】
株式会社オラン 代表取締役社長 木内里美
大成建設株式会社 土木設計部門で、建設エンジニアとしてプロジェクトマネジメントの経験を積む。
2005年に理事として情報企画部長を兼任、全社システム構築と実行の統括に従事。
日経情報ストラテジーCIO・オブ・ザ・イヤーを初回受賞。
2008年よりグループ会社 常勤監査役を4年間務める。
2012年、経営支援のために株式会社オランを設立。
経営とITについての単行本「日本のIT・なんか変?~次世代のデジタル産業を担う若者たちへ~」を発刊。
並行して社会貢献活動としてNPO法人その他、ボランティア活動を多数行っている。
建設業におけるIT化の実態と将来
株式会社オラン 代表取締役社長 木内 里美 様
最後に、橋本副幹事長よりご挨拶があり、大変盛況のうちに第二部を閉会いたしました。
懇親会は、恒例のお茶の水 ホテルジュラクにて行われました。
犬養会長のご挨拶に始まり、乾杯は、全日電工連 全国青年部協議会 植草副会長よりご発声いただきました。
全日本電気工事業工業組合連合会 全国青年部協議会
副会長 植草 宏介 様
乾杯!
歓談が進む中、ご来賓の方々からご挨拶いただきました。
全日本電気工事業工業組合連合会 全国青年部協議会 会長 堀口 繁 様
全国管工事業協同組合連合会 青年部協議会 会長 中島 誠照 様
また、今回は3名の衆議院議員の先生方にお越しいただきました。
当会のこれまでの活動内容を高く評価いただき、今後ご支援をいただける旨、各議員の方からスピーチをいただきました。
衆議院議員 穴見 陽一 様
衆議院議員 中川 俊直 様
衆議院議員 高井 崇志 様
歓談で盛り上がる中、10周年を迎えたお祝いに鏡開きを行いました。
「よいしょー!」のかけ声とともに勢いよく樽が割られ、酒しぶきが上がります!
会場中から大きな拍手と歓声が湧き起こりました。
続いて、余興として、株式会社ブギー 代表取締役 響 治美 様に素敵なお唄をご披露いただきました。
曲は、竹内まりや「人生の扉」
月日を重ねて続けていくことの素晴らしさを唄った曲です。
株式会社ブギー 代表取締役 響 治美 様
その後、10周年の感謝の気持ちを込めて、お楽しみ大抽選会を行いました。
当選された皆様、おめでとうございました!
→ 「せつ子の部屋」2015-6-10:定時総会・懇親会の景品を
Apple Online Storeで買ってみたの巻~はこちらから
最後は、アクアクララ株式会社 副会長 山本 昌暲 様より中締めのご挨拶をいただき、
株式会社F&S Creations 顧問 井ノ上 美和 様による一本締めで締めくくられました!
アクアクララ株式会社 副会長 山本 昌暲 様
(左)株式会社F&S Creations 顧問 井ノ上 美和 様
ご出席いただいた皆様、並びにご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました
当会は平成18年に設立し、「10年目」という節目の年を迎えることとなりました。
これからも引き続き、会員の皆様への情報提供と、会員特典に重点を置き、更なる活性化に取り組んでまいります。我々協賛メンバー企業が一体となって、設備業の皆様の業務改善、ビジネス拡大のお役に立てるよう邁進してまいります。
引き続きご理解とご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
全国設備業IT推進会 運営事務局
【当日の式次第】
第一部 |
13:30~13:45
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第二部 |
14:00~17:30
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懇親会 | 18:00~19:30
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全国設備業DX推進会では様々なサービスをご用意しています。お気軽にお問い合わせください。 |
■お問い合わせ先 一般社団法人全国設備業DX推進会 事務局 担当:粕井・須藤・原 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町4丁目6番2号 菱華ビルディング 11階 TEL:03-6262-0102 FAX:03-6262-0103(株式会社システムズナカシマ 東京支店 内) |